旅した人・・・山中恵美子(当会代表)はじめ6名のボランティア

楽器や文具がたくさん集まった。心を込めて贈られた物たちだ。それらは現地でどのように使われるのか?本当に必要な場所に届くのか?物資を船便で送ってもどうせ送料は高い!どこかに迷子になってしまう可能性だってある。それならば自分で届けるのがいちばんじゃないだろうか?というわけで、スタッフ6名が援助物資を手荷物として抱え、ついにスリランカまで行ってきました。結論からいうと、「行ってみて本当に良かった!!」
会員の皆様にも機会があったらぜひ訪れて欲しい場所です。行って何が良かったのか、私たちが感じたこと、考えたことを以下に報告します。
スリランカのどこに物資を届けたのでしょう。
首都コロンボから東に広がる中部山岳地帯のボーティガラのタラワ村というところです。
早朝コロンボを目的地タラワ村に向けて出発。山また山の片道7時間、かなりの強行軍となりました。お昼には到着の予定だったのに、何と4時間も遅れてしまいました。もちろん体も疲れました。
茶畑と子ども達
タラワ村はこんなのどかな感じの村です
お茶摘む女性
紅茶の生産が主な産業
お茶を摘む女性の衣装が素敵です
私達を待っていたのは村人たちの大歓迎でした。
4時間も遅れたのに、村では大人も子どもも、み〜んなが私たちを待っていてくれました。そして繰り広げられたのは、この村始まって以来の盛大なパレードです。スリランカ文部省の役人とビパッシ師の車を先頭に、警察の車、私たちの乗った車、物資を積んだ車が村人の歓迎の中を続きました。タラワ村に外国人が訪れるのは初めてなので、こんなにすごい一大セレモニーとなったのでした。
出迎えてくれる
子どもたちの輝く瞳、本当にきらきらしてるんです。その瞳を見た時、体の疲れは吹っとんでしまいました。この村の小学校の全校生徒は350人。その全員が私たちを迎えてくれました。
出迎えの少女たち
こんな風にずらりと並んで待っていてくれました
出迎えの少年たち
尊敬の念を持っての歓迎ぶりが伝わってきます
 
歓迎セレモニーと援助物資の贈呈式です。
女子生徒の歌で始まったセレモニー。スリランカには貧しい学校が61校あるのですが、なぜ今回タラワ村が選ばれたのかを文部省の方が説明してくれました。それは、1-生徒の成績が優秀である、2-先生に熱意がある、3-親が貧しくて教育が行き渡らない、という理由からだそうです。この村の子どもたちならば、きっと私たちの援助物資を生かしてくれることでしょう。その後いろいろな人のスピーチが繰り広げられ、山中も物資を寄付して下さった皆さんを代表して、心からのスピーチをしました。そして贈呈するリコーダーと鍵盤ハーモニカで簡単な曲を披露。練習の甲斐なく、あまり上手にはできませんでしたが、子どもたちはどんな音がでてくるのか、わくわくして聴いてくれました。
物資の贈呈式
贈呈式の様子です
援助物資でこんな問題が発生!
スリランカで不足しているものが日本で余っている。それならば日本からスリランカに送ればいいんだ、という安易な発想では物資援助はできないことを、現地に行って実感しました。
何しろ日本とスリランカの間には距離があるのです。今回旅したメンバーは旅費を自分で払って援助物資を運びましたが、運びきれない物資は別便で送りました。別便の送料は約23万円。そして、それらの通関のための経費に約20万円かかりました。合計で約50万円です。これだけお金をかけるのなら日本から中古品を運ぶよりも、スリランカで新品を買ったほうがずっと良いですよね。
これまでスリランカへの物資を集めて整理するのに多くの時間を費やしてきました。それらはすべて無償のボランティアとしての仕事だったのに、その結果がこんなに高額の経費だったとは、正直言って大ショックでした。
この体験から、送るものについてはもう一度吟味し検討する必要があること、送料の寄付もしていただく必要があることを強く感じました。
物資援助について考えたこと
スリランカは確かに経済的に貧しい国です。でも、村人たちのきらきら輝く瞳、皆さんにも見てほしいくらいに、大人も子どもも輝いているのです。そして、私たちのために精一杯おしゃれをして歓迎してくれる姿は、貧しいというよりも誇り高い人々に感じられました。そんなスリランカの村人たちと接して、私たちが物資援助をすることについてもう一度考えてみました。
まず、物資を寄付する側の姿勢についてです。私たちの身の回りには物があふれているから、「捨てたい物」がたくさんあります。でも
援助先は「ゴミ捨て場」ではないのです。まだ命があるのに日本で生かされないものを、違う場所で使っていただくのです。だから送るものは、相手が必要としているもの、きちんと使えるものを、清潔で美しい状態にして、使ってくださる方への思いやりをもって準備するべきなのです。少なくともスリランカの人々に対して失礼のない状態でお贈りしたいのです。というのも、それらの「物」は本来私たちが最後まできちんと使い切るべきものだからです。
次に、実際に贈る物資ですが、日本の環境では好まれるけれどスリランカへの援助物資としてはふさわしくないものがあります。それは、文化や風土、経済状況などが日本とは違うためです。たとえば、スニーカーは暑いスリランカではあまり必要がありません。自然素材以外の服もふさわしくありません。また、文房具でも飾りのたくさんついたものは、かさがはって送料がかかるばかりです。むしろ機能さえしっかりしていれば、シンプルなものがいいのです。
 
物資援助ってなんだろう?
国際的に活躍しているプロの方々にとってもこれはとっても難しい問題です。このように物を贈ることが本当の意味でスリランカの人々のためになるのだろうか。援助があるとかえって働かなくなってしまうんじゃないか。それにスリランカの社会構造を変えない限り、貧困層はずっと貧困のままかもしれない。そんなことを考えると、私たちがやっていることも、もしかしたら自己満足に過ぎないかもしれないとも思えてきます。でも今は私たちが贈った楽器や文具で勉強した子どもたちが、スリランカの将来を素晴らしいものにしていってくれることを願いたいと思います。
これからのスリランカ物資援助プロジェクト
チャリティー金しか資金源のない状況なので、これまで以上に送る物資を制限することにしました。衣類は送るための準備(アイロン掛けや仕分けなど)がたいへんです。おもちゃ等も仕分けや梱包が難しいものです。これらは送料がかかるわりに援助の効果が薄いので、今後は集めないことにしました。どうしても送りたい方がいらっしゃったら、送料のご負担をお願いしたいと思います。今後は楽器と文房具のみに絞って援助活動を続けていきます。
現地への訪問もできるだけ続けていきます。この援助によって村がどのように変化していくかを観察していかなくてはならないのです。このプロジェクトが終了するのは、援助が無駄だとわかった時でなく、もう援助は必要ない、という状況になった時であることを願いながら。
 
山中と子どもたち
笑顔の素晴らしい子供たちと

 

第2回スリランカへ援助物資を届ける旅

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リサイクル運動市民の会静岡県本部